エッセイ ・ 約 2 分
曲を選べるクラブの条件
ダフニ(Daphni)の「Catch 23」は、『Butterfly (Expanded Edition)』の二十三曲目に、2:55の曲として掲載されている。1 この短い曲の使い方を考える前に、作り手のダン・スナイス(Dan Snaith)が語る、選曲の幅を支える会場の条件へ目を向けたい。
いつもの選曲から、はみ出せる場所
『Butterfly』についての本人談では、普段はかけない遅い曲や風変わりな曲も、適切なクラブならかけられると話している。2 DJが曲を選ぶときの判断には、曲の性格だけでなく、その音楽を受け取る場所の条件がある。
スナイスは、ドイツのヴッパータールにあるOpen Groundで、アルバムを仕上げるころに長いセットを行った体験を挙げる。音響とほどよい大きさの空間、そこに集まる人たちがそろい、何でもかけられると感じたという。2 音が届く設備と、選曲を受け止める客席。その両方が、DJにいつもの範囲を越える余地を作る。
短さだけでは、使い方は決まらない
曲同士の並びは「Hang」のエッセイでも考えた。「Catch 23」の掲載尺は固定されているが、それをどの曲と結ぶかは、曲目表の外で決まる。こうした空間が、選曲の幅を支えている。
出典・注
[1] Daphni, 『Butterfly (Expanded Edition)』公式曲目。掲載発売日は2026年9月4日。ライブラリの曲と同じ録音かは確認できていない。
[2] Northern Transmissions「Hang by Daphni」。ダフニと原盤『Butterfly』についての本人談。「Catch 23」をOpen Groundで演奏した記録や、その制作工程を示す発言ではない。