My Music Research10 年分のライブラリを、追加日順に
2023年3月7日 追加

港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ

ダウン・タウン・ブギウギ・バンド / 35周年ベスト ▶ Spotify

トーク ・ DJ と職業音楽家

ダウン・タウン・ブギウギ・バンド「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」──メロディを外す判断

DJこの日は十曲選んだ。「学生街の喫茶店」と「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」も一緒にライブラリに入ってる。バンドの名前が変わるたびに、声の使い方も掘ってみたくなる。
音楽家宇崎竜童が婦人公論で話した成立の経緯がいいよ。アルバムの曲が足りなくて阿木燿子に頼むと、新聞のチラシの裏へ鉛筆で書いてきたという。仕事の始まりが、その紙なんだね。
DJメロディを付けてみると、「スーダラ節」みたいになってしまったと本人は笑う。それで一度、頭を掃除したと言ってる。
音楽家そこで思い出したのが、小学生の頃に聴いたカントリー&ウエスタンのトーキング・ブルース。僕は、今うまくいかない曲に、昔聴いた形式が助けになるところに惹かれる。
DJ大半を語りにして、メロディを付ける部分を絞った。するとディレクターたちが「面白いね」と言った、と。歌い方の切り替えが、曲を作る答えになったんだ。
音楽家作曲を、全ての言葉に音程を付ける仕事とは考えなくていいんだね。僕なら語る時間と歌う時間の配分に注意して聴く。何を加えたかと同じくらい、何を外したかが気になる。
DJ僕はこの曲を夕方のセットの前半、歌の続く流れを切り替えるところに置く。語りという形式に耳を向ける一曲にする。
音楽家その前後が付くと、声の音程だけを追っていた耳が、話し方にも向くかもしれない。僕も歌と語りを交互に作るつもりで、その境目を確かめたい。
DJタブレット純の神奈川新聞のコラムには、桑田佳祐が、この曲以来自分の愛すべき歌謡曲は出ていないと語った、という回想が載ってる。作った本人の話から、別の音楽家の受け取り方へも進める。
音楽家僕はそこから「歌謡曲」という呼び方に関心が向く。変わった形式で作った曲を、好きな歌謡曲として覚えている。作るときの発想と、聴く人の呼び方が両方あるね。
DJ追加したのは『35周年ベスト』。Universalの商品ページではCD1の十七曲目に、この題名がある。昔の制作の話に、ベスト盤の曲順から入れた。
音楽家僕なら、ベスト盤で並んだ他の曲とも形式を比べたい。同じバンドの声でも、一曲ごとに歌う部分と語る部分をどう決めたか、関心が広がる。
DJその日の追加一覧には、イルカ、かまやつひろし、りりィの曲もある。そしてKoustoの「Friendship for Lovers」も選んでる。十曲を、ひとつのバンドだけでまとめてない。
音楽家一覧からいろんな作り手へ移れるのが楽しいね。僕は曲ごとの声の置き方を追いながら、隣に別の名義を置くと、どこへ耳が移るか試したい。
DJこの曲の話からは、「どうメロディを付けるか」の先に、付けない部分を選ぶという道が見つかった。
音楽家じゃあ、語りから歌へ移るところを確かめよう。紙の上の言葉に、どこで音程を与えるか。一曲を作る判断として、そこから聴いてみたい。

話者は架空です。口にする事実と引用は出典のある記録から取り、ソースで確かめられます。置き場所(どの時間帯に、どの隣に)は話者の意見です。

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