音の高さだけでなく、音色で動く
「Moments Of Truth」の評は、鋭く揺れるシンセサイザーと、木琴を思わせる丸い響きを並べている。旋律の高さに加え、音色の対比が曲を動かす。
鋭い音と、丸い響き
Ibiza Spotlightの『Changing Days』評は、この曲で強く揺れるシンセの音がオクターブを下がり、温かく丸い、木琴のような音へ切り込む様子を描く。1 オクターブは、ある「ド」から次の「ド」までの音程の隔たりだ。
音色とは、同じ高さの音でも楽器や鳴らし方によって異なる、音の性質をいう。音域を動く鋭さと、ほかの響きの丸さ。音の進む先だけでなく、相手になる音の性質も、曲を描く言葉になっている。
歌を待つ代わりに
ブランダン・ブッソリーニ(Brandon Bussolini)はXLR8Rで、「Moments of Truth」を、繰り返される音楽的な合図が詰まったインストゥルメンタルとして評している。2 インストゥルメンタルは、歌を中心にしない器楽曲のことだ。
声が入ることだけを展開の目印にしなければ、戻ってくる音のまとまりにも注目できる。異なる響きが出会うことと、同じ合図が戻ること。その両方が、歌を待つ時間とは違う曲の動きを作る。
出典・注
[1] Album of the week: Mano Le Tough — Changing Days, Ibiza Spotlight, 2013年2月27日。曲を描く音色の比喩。木琴が実際に演奏されたというクレジットではない。
[2] Brandon Bussolini, Changing Days, XLR8R, 2013年2月26日。本曲と「Nothing Good Gets Away」をまとめて評した箇所を参照。