DJミックスの二曲目から、2017年のシングルへ
2017年2月、NUの「Man O To」が「ついに」シングルとしてCrosstown Rebelsから出ると告知された。ベルギーのFrontView Magazineが載せた発表の文面によれば、この曲は2012年にアシッド・パウリ(Acid Pauli)の『Get Lost』のコンピレーションに入って以来、YouTubeで数千万回再生されてきたという。1 告知の「ついに」は、2012年11月のコンピレーションから四年あまりを指していた。
41曲の二曲目
『Get Lost V』は2012年11月にCrosstown Rebelsから出た。2 DJのダミアン・ラザルス(Damian Lazarus)が率いるレーベルだ。3 選曲したアシッド・パウリは本名マルティン・グレッチマン(Martin Gretschmann)で、Resident Advisor(RA)の評者A Gは、Bar 25の踊り場でダウンテンポをかけて客を戸惑わせ、ビョークのためにインストゥルメンタルも作った人と紹介した。2
評に載る曲目では、41曲のうち「Man O To」が2曲目、同じNUの「Earth」が16曲目にある。A Gは1枚目を、聖と俗のあいだに心地よく漂うと書き、「Man O To」をその例に挙げた。
"nudging imperceptibly upward into more hypnotic territories"(気づかないほど少しずつ、より催眠的な領域へ上っていく)2
スーフィーの詩人ルーミーの言葉に評が触れるのは、1枚目の終わりに置かれた「Earth」についてである。2
Beatportでは、2012年11月12日付のこの曲がディープ・ハウスとして、107BPM、9分34秒で表示されている。載っているチャートには、「Top Tracks Of 2013: Chill Out」という題のものもある。4 ディープ・ハウスと表示された曲が、チルアウトの一年の一覧にも入っていた。
2017年の四曲
シングルは2017年3月10日に出た。原曲は9分40秒で、パリのペペ・ブラドック(Pépé Bradock)のリミックスとダブ、ビー・スヴェンセン(Be Svendsen)のリミックスが並ぶ。3 レーベルの紹介文は、歌詞はルーミーの古いペルシャ語の詩から採られ、ガザル・シャケリ(Ghazal Shakeri)が歌うもので、フランスの作曲家アルマン・アマール(Armand Amar)による元の録音から来ていると書く。NUについては、多様な音楽で大陸を渡り歩いてきた現代の遊牧民と呼ぶ。3
発表の文面は、ペペ・ブラドック(本名ジュリアン・オージェ)をフランスのKif Recordingsから出した曲がいまも盛んにサンプリングされる作り手、スヴェンセンを、2014年に一連の制作と、BOOMやバーニングマンなどでのライブで国際的な場に出てきた作り手と紹介している。1 同じ文面の中で、スヴェンセンは、この曲は自分を含む多くの人の心に触れてきたとし、その物語に新しい章を加えるよう頼まれたことを、名誉であり、これまでで最大の挑戦だと述べている。1
曲を2曲目に置いたアシッド・パウリがモノリンク(Monolink)と組んだ一曲は、「New Morning」のエッセイで扱った。
出典・注
[1] NU 'Man O To' premiere. Pépé Bradock and Be Svendsen remixes., FrontView Magazine、2017年2月3日。発売の告知。本文はレーベルの紹介文とほぼ同じ宣伝文で、YouTubeの再生回数、二人のリミキサーの紹介はこの文面の記述。再生回数は確かめていない。同じ文面にある「年内のアルバム」は告知で、発売は確認していない。スヴェンセンの発言もここから(言い換え)。
[2] A G, Acid Pauli - Get Lost V, Resident Advisor、2012年12月7日。Crosstown Rebels、CRMLP020、2012年11月。アシッド・パウリの紹介、1枚目の評と曲目(評者の記述)。直接引用はここから。
[3] Man O To | NU, Crosstown Rebels公式Bandcamp。released March 10, 2017、四曲の曲目と長さ(09:40、05:36、05:44、08:48)、紹介文、レーベル自身の紹介。紹介文の役割表記(歌唱と元の録音)は、この盤の録音への参加や権利関係までは示さない。
[4] Nu - MAN O TO (Original Mix) [Crosstown Rebels], Beatport。ジャンル、BPM、キー(ト短調)、長さ9:34、発売日11/12/12、「Appears On」欄のチャート。チャート掲載はプレイの証言ではない。2017年盤の9:40と同じ録音かどうかは、表示からは決めていない。