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2019年12月25日 追加

Bananat

Akkan / Bananat ▶ Spotify

エッセイ ・ 約 2 分

最初のテイクのまま残ったシンセ

スペインのデュオ、アッカン(AKKAN)の二人は、ウェブ誌15 Questionsの取材で、最初に出したシングル「Bananat」の作り方を話している。夏の午後、テラスでビールを飲みながら、シンセサイザーや打楽器を並べた屋外の仮のスタジオを組んだ。最初に録ったシンセのフレーズが、変更も修正もされずに曲に残っているという。

"just the first take as it was"(最初のテイクそのまま)1

取材は、2020年12月3日にFoehn Recordsから出たアルバム『AKKAN』を現在の作品として挙げる時期のもので、二人はこの話を、アルバムのどの曲にもそれぞれの成り立ちがある、という例として出している。12

2018年の四曲

曲が最初に出たのは、2018年2月16日、La Belle Recordsからの四曲入り『Bananat』だった。表題曲は1曲目で4分27秒、4曲目にテルアビブのナドゥヴェ(Naduve)によるリミックス(7分21秒)が付いた。3 公式Bandcampの紹介文は、アッカンをバルセロナの地元の作り手ビーガン(BeGun)とオセロ(Ocellot)の二人組と紹介し、「Bananat」を鳥の声と緩いグルーヴが熱い夏の日のジャングルのように広がる、有機的なディープハウスと書く。漂うシンセ、遠くの口笛、大きな太鼓が体を動かす、とも続ける。3 これはレーベル側の宣伝文で、同じ月の終わりのEVL Magazineの記事にも、ほぼ同じ文が載っている。4

取材に答えた二人のうち、一人はクラシックの音楽院で5歳から学び、テレビや映画、広告の音楽を作り、Foehn Recordsの出版の担当も務める。もう一人は、ピレネーの古い家の屋根裏で、アンプとループ・ペダルと四トラックのカセットで最初の自分の曲を録ったと話す。5 アッカンは生演奏と即興に基づく計画だ、とも二人は言う。5

2020年の盤で

2020年の『AKKAN』には、4曲目に「Bananat」の名で4分30秒の曲が入り、ほかの曲にはエル・ブオ(El Buho)、フアイラ(Huaira)、チャンチャ・ビア・シルクイート(Chancha Via Circuito)が客演している。2 同じ名の作り手が、「ラテンアメリカとリミックス」の特集に出てくる。

同じ取材で二人は、盤の「Vola, Topi!」は、モロッコのエッサウィラの路上で録った打楽器のグルーヴから始まったと話す。そのグルーヴをMIDIに変換して笛の旋律を作り、層を複製してハーモナイザーに通し、二本の笛の旋律を並べたという。1 最初のテイクに手を加えずに残したシンセと、路上の録音を変換して重ねた笛が、同じ盤に並んでいる。

出典・注

[1] Fifteen Questions Interview with AKKAN – Nothing to Lose, Part 2, 15 Questions。公開日の表示なし(Part 1の「Current Release」欄はFoehn Recordsの『AKKAN』)。「Bananat」と「Vola, Topi」の制作の話(直接引用はここから)。「最初に出したシングル」は二人の言葉のままで、どの版を指すかは述べられていない。

[2] AKKAN - AKKAN, Foehn Records公式Bandcamp。released December 3, 2020、11曲の曲目と長さ(4. Bananat 04:30、客演の表記)。2018年の4分27秒の版との同一性は確かめていない。

[3] Bananat, Akkan / La Belle Records公式Bandcamp。released February 16, 2018、曲目と長さ(Bananat 04:27、Bananat (Naduve Remix) 07:21)、紹介文(宣伝文。二人組の紹介、各曲とナドゥヴェの説明)。

[4] Bananat EP by AKKAN, EVL Magazine、2018年2月28日(署名 EVL)。冒頭の一文を除き[3]の紹介文とほぼ同文。独立した評としては数えない。

[5] Fifteen Questions Interview with AKKAN – Nothing to Lose, Part 1, 15 Questions。二人の経歴と制作の姿勢(本人の言葉)。回答者はGunsal(G)とMarc(M)。

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