エッセイ ・ 約 2 分
ステージより先に、ヒットになった歌
ガロの「学生街の喫茶店」は、もともとシングルのB面に置かれていた。それが1973年にオリコンのシングルチャートで一位になる。1 歌い手の大野真澄は、ステージで歌ったこともなかった曲の大ヒットを、後年の取材で予想外の出来事として振り返っている。2 発売時の位置と、ステージでの演奏と、聴き手の反応は、同じ順序では進まなかった。
B面は、人気の順位ではない
B面とは、二面あるレコードの片側を指す。発売時の配置と、聴き手が選ぶ曲は一致するとは限らない。
大野の回想は、そこへ演奏者側の時間を加える。繰り返しステージで歌って育てた曲が、そのまま代表曲になった、という道筋だけでは捉えられない。聴き手の間で広まった歌を、歌い手が自分たちの舞台へ迎える場合もある。
アルバムでは、別の隣り合わせになる
ソニーの再発紹介によれば、収録盤『GARO 2』の原盤は1972年6月25日発売。前半には外部作家によるオリジナル曲、後半には洋楽のカバーを置いている。再発の曲目では「学生街の喫茶店」は三曲目だ。1
代表曲として知られる歌も、アルバムへ戻すと、ほかの作り手の曲を歌う試みの中に置かれる。ヒットの順位は、その隣り合わせを教えてくれない。
出典・注
[1] Sony Music, 『GARO 2』再発商品紹介。2013年4月10日発売の再発。元盤の年、B面とチャートの経過、盤構成、掲載曲順は商品説明による。
[2] アサ芸プラス, あの素晴らしい「昭和大ヒット曲」をもう一度(4)大野真澄「学生街の喫茶店」, 2019年3月7日。本人へのQ&Aにある回想。ステージでの厳密な初演日は分からない。