二人が会う前に録った曲を、歌い手が組み直す
原曲にも名を連ねる歌い手のデヴィッド・ウォルターズ(David Walters)が、自分が歌った曲のリミックスを手がけた。レーベルのHeavenly Sweetnessの紹介文は、その舵取りを「もうGuts(ガッツ)ではなく、デヴィッド」と書き分けている。1
会わないまま録った二人
紹介文がまず書くのは、録音の前にウォルターズとブレンダ・ナバレテ(Brenda Navarrete)が互いを知らなかった、ということだ。だからこの曲で二人のあいだに生まれたつながりは本物だ、と紹介文は続ける。1 原曲はフランスのプロデューサー、ガッツ(Guts)が2022年10月21日に出した『Estrellas』の11曲目で、Bandcampの表示では6分48秒。二人の名は原曲の題にも並んでいる。12
ガッツは同じ盤の頁に、制作の成り行きを書いている。本来は2021年5月にキューバで録る段取りだったが、パンデミックで立ち行かなくなり、同じ年の10月にダカールへ移った。録音は17日間、休みなしだったという。2
「熱のこもった廊下」
2024年5月16日、この曲は『Estrellas Remixes』に入った。原曲17曲のうち3曲を、4人のプロデューサーが組み直したEPだ。1 ウォルターズのリミックスは7分5秒で、紹介文によれば、踊る人は先に、カリブのリズムとパーカッションが響く熱のこもった廊下を抜けなければならない。デジタルな音と木管が渦を巻き、二人の歌が出会ったところで、ひと息つける「宙づりの休息」に着く。出口もまた同じ廊下だ、と紹介文は結んでいる。13
出典・注
[1] Guts, Estrellas Remixes, Bandcamp(本人頁)。EPの紹介文(Heavenly Sweetnessの宣伝文。言い回しは英仏2版あり、本文は英語版による。曲の場面の描写は文面の比喩で、フロアでの使われ方の報告ではない)、曲順、長さ(07:05)、2024年5月16日の発売日に使った。紹介文の綴りは「Navarette」だが、盤の表記「Navarrete」に統一した。
[2] Guts, Estrellas, Bandcamp(本人頁)。ガッツ本人の文(キューバからダカールへの変更、17日間の録音)、原曲(ft. Brenda Navarrete & David Walters、06:48)、2022年10月21日の発売日に使った。曲順は頁の並びで、11番目の表示。
[3] Discogs, Guts – Estrellas Remixes, 盤の頁。2024年、Heavenly SweetnessとPura Vida Soundsのレーベル欄の確認に使った。