エッセイ ・ 約 2 分
楽器の分類と、人の役割を重ねて読む
打楽器のアンサンブルに電子音が加わるとき、音を出す人と一枚をまとめる人を、どう分けて考えればよいのだろう。「MKWAJU」を収めた盤の再発紹介から、楽器の分類と制作上の役割を重ねて読んでみたい。
1981年の録音を、再発の紹介から読む
WRWTFWWの紹介によると、『MKWAJU』は1981年2月と3月に録音され、Better Daysから発表された盤だ。現在読めるレーベルのページは、2018年11月9日発売の再発を紹介している。曲目の最初に「Mkwaju」が載る。1
そこでは、ムクワジュ・アンサンブルを率いる高田みどりの楽器として、マリンバなどの打楽器が挙げられる。一方、久石譲は盤をプロデュースし、シンセサイザーも演奏したと紹介されている。1 打楽器は叩くなどして音を出す楽器、シンセサイザーは電子的に音を作る楽器である。
演奏と制作は、違う問いを開く
再発レーベルは、この盤が踊る場に向く打楽器曲を含むと形容する。1 叩いて音を出すという楽器の仕組みから、踊る時間に音を渡すという使い方へ、説明の焦点が移る。
久石のシンセサイザーという演奏担当と、盤のプロデュースという制作担当を重ねて見ると、編成を楽器だけの一覧としては捉えなくなる。演奏と制作という違う仕事を一人が引き受けることも、一枚の作品を支える組み合わせの一つなのだ。
出典・注
[1] WRWTFWW Records公式Bandcamp『MKWAJU』。2018年再発レーベルの回顧的な紹介。紹介はいずれも盤全体の話で、タイトル曲の具体的な楽器割当や工程は未確認。1981年原盤のライナー本文は未読。