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2018年12月8日 追加

Scale It Back - Radio Edit

DJ Shadow、リトル・ドラゴン / Reconstructed : The Best Of DJ Shadow ▶ Spotify

エッセイ ・ 約 3 分

四百の組み直しと、ベスト盤の短い版

2011年の秋、DJシャドウ(DJ Shadow)は「Scale It Back」の素材を、パートごとに分けたステムの形で誰でも手に入るようにした。自分の曲のステムを公開したのは、これが初めてだった。10月末に始まったリミックスのコンテストには、三か月で400を超える応募が集まったという。2012年2月、コンテストをSoundCloudと組んで取り仕切った、シャドウのデジタル・マーケティング担当マイケル・フィーバック(Michael Fiebach)が、業界サイトHypebotへの寄稿でそう報告している。1 寄稿に引かれたシャドウの言葉はこうだ。

"I had never listened to 400 versions of ANYTHING before"(何であれ、400の版を聴いたことはなかった)1

新しいアルバムを広めるための企画だったと、フィーバックは書く。1

歌い手との出会い

曲はシャドウの2011年のアルバム『The Less You Know, the Better』に入った。NPRはその先行試聴の紹介で、リトル・ドラゴン(Little Dragon)のユキミ・ナガノ(Yukimi Nagano)らとの共作を聴きどころに挙げている。2 同じ年の8月のNPRは、リトル・ドラゴンをナガノが率いるスウェーデンのダンス・ポップのバンドと紹介していた。3 曲の情報をまとめるSongfactsによれば、シャドウはBillboard誌に、ナガノが別のバンドで歌っていた何年も前に会っていたと話した。のちにレコード店で買った彼らの7インチがいちばん気に入り、サンフランシスコ公演に出かけて自己紹介したという。4

割れた評

この曲をめぐる評は割れた。2011年9月、Drowned in SoundのJ・R・ムーアズ(J.R. Moores)は、リトル・ドラゴンとの共作について、シャドウはデーモン・アルバーンのようには彼らの良さを引き出せず、退屈なプリンスのバラードの模倣になったと書いた。5 曲名は挙げていないが、アルバムでリトル・ドラゴンが名を連ねるのはこの曲だけだ。6 10月、Trebleのジェフ・テリッチ(Jeff Terich)は、この曲をリトル・ドラゴンとのソウルフルな共作と呼び、両者を豊かなグルーヴの中で見せると評した。同じ評でテリッチは、「Scale It Back」を含むいくつもの曲名が、自信より皮肉、反抗より用心の響きを持つとも書いている。7 11月14日、Stereogumのトム・ブレイハン(Tom Breihan)は曲のビデオを紹介し、トランプ一組の覚え方を語る男の話から始まる映像を、おそらく途切れない一続きの撮影だと書いた。8

再構築の盤で

アルバムの版は4分17秒ある。6 2012年9月、ユニバーサル ミュージック ジャパンは、Mo' Wax以前のSOLESIDESの音源から最新作までの約20年を「再構築」するという2枚組のベスト盤『Reconstructed: The Best of DJ Shadow』を26日に出すと告知した。9 英国の小売店が載せるIsland Recordsの16曲入りCDの曲目では、6曲目に「Scale It Back (Single Edit)」が3分40秒で並ぶ。同じ曲目には「You Can't Go Home Again (Radio Edit)」「Stem (Single Edit)」のように、短い版がほかにもある。10

400を超える応募で組み直された曲は、再構築を名乗るベスト盤に、アルバムより37秒ほど短い版で入った。

出典・注

[1] Michael Fiebach, An Inside Look At The DJ Shadow, SoundCloud Remix Competition, Hypebot、2012年2月8日(ページ内データの公開日)。寄稿者はシャドウのデジタル・マーケティング担当で、コンテストの当事者。ステムの初公開、10月末の開始、応募数、入賞作、アルバムの宣伝という目的。直接引用は寄稿に載ったシャドウのコメントから。

[2] First Listen: DJ Shadow, 'The Less You Know, The Better', NPR、2011年9月25日(URLの日付)。「out Oct. 4」の表示、ナガノらとの共作という紹介(記者の地の文)。

[3] KCRW Presents: Little Dragon, NPR、2011年8月10日(URLの日付)。バンドとナガノの紹介(記者の地の文)。

[4] Scale It Back by DJ Shadow (featuring Little Dragon), Songfacts。Billboard誌でのシャドウの発言として引かれた出会いの話。Billboardの元記事(track-by-track の記事)は取得できず、孫引きのまま。掲載日表示なし。

[5] J.R. Moores, Album Review: DJ Shadow - The Less You Know the Better, Drowned in Sound、2011年9月22日(署名の下の掲載日。「26/09/2011」はページの Release Date 欄の発売日表示)。リトル・ドラゴンとの共作についての評者の記述。評は曲名を挙げていない。

[6] iTunes Lookup API: The Less You Know, The Better, Apple。17曲の曲名と長さ。参加者の表記があるのは14曲目「Scale It Back (feat. Little Dragon)」(257秒)のほか3曲目(Posdnuos & Talib Kweli)と6曲目(Tom Vek)で、リトル・ドラゴンの名はこの曲だけ。℗ 2011 A&M Records Limited。

[7] Jeff Terich, DJ Shadow : The Less You Know The Better, Treble、2011年10月6日(ページ内データの公開日)。この曲の評と、曲名の響きについての評者の記述。

[8] Tom Breihan, DJ Shadow – "Scale It Back" (Feat. Little Dragon) Video, Stereogum、2011年11月14日(ページ内データの公開日)。ビデオの内容と、一続きの撮影だという記者の推測(「I'm pretty sure」)。監督はCasey RaymondとEwan James Morris。

[9] DJシャドウ、キャリア総括のベスト・アルバム発売!, ユニバーサル ミュージック ジャパン、2012年9月4日。日本盤の発売日2012年9月26日、品番UICI-1110、2CD、収録範囲の説明(レーベルの告知文)。曲目は載っていない。

[10] Reconstructed | The Best Of DJ Shadow, The Rock Box(英国の小売店の商品ページ)。Island Records、CD、16曲の曲目と長さ(6 – Scale It Back (Single Edit) – 3:40)、発売日表示24/09/2012。日本盤2CDの曲目とは照合していない。同じ曲名の並びはApplestump Records の商品ページにもある(長さの表示なし)。配信での「Radio Edit」という曲名は、読めるページで確かめていない。

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