パーティーが先で、レーベルは後から
2017年7月3日に公開されたTorture the Artistの取材で、フロイド・ラヴィーン(Floyd Lavine)は、新しいレーベルRISEの成り立ちをこう説明した。ベルリンのクラブWatergateで、ハイエナ(Hyenah)、デデ(Dede)と三人で続けてきたアフリカン・ハウスのパーティー「Rise」から自然に育ったもので、最先端のアフリカ由来の音楽を見せたいという考えを共有して集まったのだという。
"First there were our events and now there is the label."(最初にイベントがあって、いまはレーベルがある)1
その最初の盤が彼の『Masala』だった。18か月ほど取り組んできた曲のうち、「Masala」の「Jungle Boogie」と「African Techno」の二つの版を、最初のリリースにふさわしいとして選んだという。1
一曲の、四つの版
Beatportの表示では、EPは2017年6月30日にRise Musicからカタログ番号RISE001で出た。2 Appleの表示では、四曲はすべて「Masala」で、「African Techno Mix」が7分11秒、「Jungle Boogie Mix」が7分23秒、ダヴィッド・マイヤー(David Mayer)のリミックスが8分40秒、パブロ・フィエロ(Pablo Fierro)のリミックスが6分58秒と、フィエロの版がいちばん短い。3
その三週間前、2017年6月9日にDeep House Amsterdamはフィエロの版を先行公開した。記事はRise Musicを新しいアフリカン・ハウスを定義し見せる場と呼び、フィエロを、熱帯的で電磁的で力強い作風の電子音楽家、Vida Recordsの創設者で、DefectedやKingstreetなどにも名を連ねてきた人と紹介している。4
ラヴィーンについては、2019年のDJ Magのベン・アーノルド(Ben Arnold)の紹介がある。ヨハネスブルク近郊のタウンシップで育ち、ロンドンで制作を学び、2010年にケープタウンへ戻って2011年から曲を出し始めた。5 Torture the Artistには、ケープタウンからベルリンへ移った理由を、新しい経験を求めてと話している。1
ベルリンのDJの選曲で
2018年1月30日、Data Transmissionは、ベルリン出身のヴァンケルムート(Wankelmut)が編んだ『Wankelmoods Vol. 3』の曲目を伝えた。紹介によれば、彼はアサフ・アヴィダンの曲の非公式リミックスがSoundCloudで広まって名を上げた人で、この編集盤は踊りの勢いを保ちながら予想外に展開していくという。曲目の13番目に、フィエロの版の「Masala」がある。6 Appleの表示では、盤は2018年2月23日にPoesie Musik / Get Physical Musicから出た。7
同じ取材でラヴィーンは、自分がかける曲には、グルーヴとリズムと気分を感じられることが要ると話した。フロアを一つのグルーヴに乗せれば、感情を形作り、旅にできるからだという。1 2019年のDJ Magは、彼を知るための三曲の最初に「Masala」を挙げている。どの版かは書かれていない。5
出典・注
[1] INTERVIEW Floyd Lavine, Torture the Artist、2017年7月3日。ラヴィーンの回答(Riseのパーティーとレーベル、選曲の経緯、ベルリンへの移住、かける曲の条件。直接引用はここから)。
[2] Masala EP, Beatport。Release Date 2017-06-30、Label Rise Music、Catalog RISE001。
[3] iTunes Search API: Floyd Lavine Masala, Apple。Masala - EP(℗ 2017 Rise Music)の四曲の長さ(Pablo Fierro Remix 418,468ミリ秒ほか)。
[4] Premiere: Floyd Lavine – Masala (Pablo Fierro Remix), Deep House Amsterdam、2017年6月9日(ページの公開日データ)。Rise Musicとフィエロの紹介(媒体の地の文)。記事は発売を6月16日と書き、[2][3]の6月30日と食い違う。
[5] Ben Arnold, Get to Know: Floyd Lavine, DJ Mag、2019年6月27日。経歴と「Three Tunes」欄(‘Masala’, ‘Sondela’, 'Humanity')。
[6] Grahame Farmer, Wankelmut announces Wankelmoods Vol. 3, Data Transmission、2018年1月30日(ページの公開日データ)。ヴァンケルムートの紹介と曲目(13 Floyd Lavine – Masala (Pablo Fierro Remix))。
[7] iTunes Lookup: Wankelmoods, Vol. 3, Apple。2018-02-23、℗ 2018 Poesie Musik / Get Physical Music GmbH、24曲。この盤での同じ版は421,633ミリ秒と表示される。