手刷りの200枚を含む、1,000枚の10インチから
二人組レモン・ジェリー(Lemon Jelly)の最初のレコードは、1998年の10インチ盤『The Bath EP』だった。フレッド・ディーキン(Fred Deakin)の公式サイトによれば、枚数は1,000枚で、そのうち200枚のジャケットは彼がエディンバラの版画工房で一枚ずつシルクスクリーンで刷った。残る800枚は無地にステッカーを貼った。刷った厚紙を、相棒のニック・フラングレン(Nick Franglen)と二人で切って折って貼ろうとしたという。
"We managed to do three in an hour before calling the professionals."(1時間で3枚できたところで、専門の業者を呼んだ)1
収められた3曲の最後が「A Tune For Jack」だ。1
DJとプロデューサー
2023年2月、Electronic Soundの連載でロバート・ハリス(Robert Harris)の聞き手を得て、ディーキンは二人の始まりを振り返っている。二人ともロンドン北部のケンティッシュ・タウン周辺で育ち、ディーキンはDJとしてエディンバラでクラブの夜を主催し、ソウルやファンクにカントリーやヘヴィ・メタルまで混ぜてかけた。ロンドンに戻ると、自分のスタジオを持ち、パルプやブラーの仕事をしていたフラングレンに連絡した。最初は典型的なDJとプロデューサーの組み合わせで、ディーキンがサンプルの袋を抱えて来て、二人で曲に育てたという。2
その音源は、カー・ブート・セールや慈善店で50ペンスで買った雑多なレコードから来た、とディーキンは言う。エディンバラで開いていたイージー・リスニングの夜の空気も、レモン・ジェリーに染みていると話す。2
手を入れたアルバム
2000年10月23日の日付でQobuzとAppleに載る『Lemonjelly.ky』は、ディーキンの公式サイトによれば最初の3枚のEPをまとめ、権利の問題で少し手を入れた盤で、XLからの発売は2002年とされる。1 「A Tune For Jack」はその9曲の3曲目に置かれ、長さは6分46秒だ。Qobuzの曲ごとのクレジットには、作詞・作曲者としてディーキンとフラングレンに並んで、ジミー・ウェッブ(Jimmy Webb)の名がある。3
最初の放送
ディーキンは同じ回想で、妹がジョン・ピール(John Peel)のもとで働いていて、そのピールが、どこよりも早く最初のEPをかけた人だったと明かしている。隣のスタジオにいたジャイルス・ピーターソン(Gilles Peterson)が、それが何かを確かめに駆け込んできたそうだ。2 1,000枚の10インチの3曲のうち、どれが電波に乗ったのかは、回想には書かれていない。
出典・注
[1] Fred Deakin, Lemon Jelly – The Bath EP, Fred Deakin公式サイトのディスコグラフィ(日付の表示なし)。10インチ盤の枚数と仕様(200枚の手刷り、800枚の無地ステッカー)、1998年、Impotent Fury Records & Tapes、曲目、ジャケット作りの回想(直接引用はここから。文の終わりまで)。同じサイトのディスコグラフィ一覧の lemonjelly.ky の項(最初の3枚のEPの集成、「slightly tweaked due to copyright issues」、Released 2002 with XL Recordings)。発売年は[3]の2000年表示と食い違い、どちらが正しいかは確かめていない。どの曲にどんな手が入ったかは書かれていない。
[2] Robert Harris, Fred Deakin 'The Staunton Lick', Electronic Sound(連載 Landmarks)、2023年2月9日。ディーキンの一人称の回想(2023年の掲載)。二人の生い立ち、エディンバラのクラブ、フラングレンの経歴、音源の出どころ、イージー・リスニング、ジョン・ピールと隣のスタジオのピーターソン(「Apparently」と伝聞の形で語られる)。記事の主題は『The Yellow EP』の「The Staunton Lick」で、「A Tune For Jack」への言及はない。
[3] LemonJelly.ky, Qobuz。Released on 10/23/00 by XL Recordings、3曲目 A Tune For Jack 00:06:46、クレジット(ComposerLyricist として Fred Deakin、Nick Franglen、Jimmy Webb)。Appleの同盤も 2000-10-23、℗ 2000 XL Recordings Ltd、9曲、3曲目 405,867ミリ秒。クレジットのウェッブがどの録音の、どの部分に対応するかは、この表示からは分からない。