50年代の中国と、名の知られていない歌声
2011年2月、三人組のチャイニーズ・マン(Chinese Man)は、アルバム『Racing With The Sun』の二か月前に、アナログ盤のシングル「Miss Chang」を出した。自分たちのレーベルの紹介文(宣伝文)は、タイワンMC(Taiwan MC)とカリフォルニアのサイファー4(Cyph4)を迎えたこの曲を、唸るベースの上で、ラガとヒップホップと香港のミュージカルのあいだを行く、50年代の中国への小旅行と書いた。1 では、その中国はどこから来たのか。
二つの長さ
Appleの表示では、先に出たシングルの「Miss Chang」は2011年2月21日付で4分21秒、4月11日付のアルバム版は4分9秒と、約11秒短い。2 公式Bandcampのアルバムの曲目は4分20秒と表示していて、配信先によって長さが揃わない。3
評者が聴いた声
Bandcampの自己紹介によれば、三人はマルセイユで結成され、2004年に自分たちのレーベルを興した。3 アルバムが出た翌日の2011年4月12日、Vacarmのエルワン・ル・ナガール(Erwan Le Nagard)は、この盤を彼らの最初の本当のアルバムと呼び、一年をかけて作られたと書いた。それまでの二巻の『Groove Sessions』から続く特徴として彼が挙げたのは、忘れられたサンプルの使い方と、世界各地の響きを帯びたトラックだった。4 そしてこの曲を、読者への問いかけで紹介している。
« Vous ne connaissiez pas le Dub chinois? »(中国のダブを知らなかった?)4
曲を支えるのは、サイファー4とタイワンMCの声、そしてサビでサンプリングされた一人の歌手の声だという。評者はその声を、名の知られていない、神秘的な中国の女性歌手の声と書き、見事にサンプリングされていると評した。4
出典・注
[1] Miss Chang – Chinese Man, Chinese Man Records(レーベルの販売ページ。紹介文は宣伝文)。アルバム(2011年4月11日)の二か月前のアナログ盤であること(« sur microsillon »、判型の記載はない)、「les trois disciples de Chinese Man」、曲の紹介、曲目(A1 Miss Chang feat. Taiwan MC & Cyph4)、品番cmr013。
[2] iTunes Search: Chinese Man Miss Chang, Apple。『Miss Chang - EP』2011-02-21の1曲目261秒、『Racing With the Sun』2011-04-11の4曲目249秒。長さの違いの理由を説明した資料は見つからなかった。
[3] Racing With The Sun, Chinese Man公式Bandcamp。曲目と長さ(4. Miss Chang Feat. Taiwan MC & Cyph4 04:20)、ページの自己紹介(フランス語。マルセイユでの結成、2004年のレーベル創設)。ページの発売日表示「released January 1, 2010」は実際の発売日と合わない。
[4] Erwan Le Nagard, Chinese Man - Racing With The Sun, Vacarm、2011年4月12日(頁には2013年4月14日の更新日も表示)。盤の評(評者の記述)。直接引用はここから(原文の表記のまま)。