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2022年7月4日 追加

Lost in Thought

ゴーゴー・ペンギン / Between Two Waves ▶ Spotify

エッセイ ・ 約 3 分

ベーシストがベースを置いた曲

ゴーゴー・ペンギン(GoGo Penguin)はピアノ、コントラバス、ドラムの三人組だ。2022年のEP『Between Two Waves』を出したレーベルXXIM Recordsの頁には、ベースのニック・ブラッカ(Nick Blacka)による曲の解説として、「Lost in Thought」について一つの事実が書かれている。この曲は、バンドがそれまでに作ったどの曲よりもシンセサイザーを多く使い、ニックがベースを弾かず、シンセだけを演奏した初めての録音だという。1 ブラッカの名で出た解説だが、この一文は彼を三人称で呼んでいる。

新しい三人、スタジオの外の音

同じ頁のレーベルの文によれば、このEPは、新しく加わったドラムのジョン・スコット(Jon Scott)が、ピアノのクリス・イリングワース(Chris Illingworth)とブラッカに合流した新しい章で、2021年の終わり、ロックダウンのあとにピーター・ゲイブリエルのReal World Studiosで録られた。イリングワースは、長く離れていたあとで、プロデューサーのジョーとブレンダンを交えて家族のように食事をし、何より一緒に音楽を作れたことが、とても意味のある時間だったと話している。1 レーベルの文は、ユーロラックのモジュラーやMoogのシンセが、ピアノとコントラバスとドラムの間に居場所を見つけた曲の一つとして、「Lost in Thought」を挙げる。1

ブラッカの解説には、もう一つの工程がある。この曲を録るときには、その瞬間の時と場所を記録に残すことが大事だと感じ、楽器と並べて、スタジオの敷地のあちこちでバイノーラル録音をした。その音は三人にはとても個人的な記憶を抱えた音だが、聴く誰にとっても穏やかで静かなひとときを思い出させるだろう、とも書かれている。1

評者の耳

Appleの表示では、『Between Two Waves - EP』は2022年7月1日の日付で5曲、「Lost in Thought」は4曲目で3分13秒。2 8月3日、一人で運営するウェブ媒体Higher Plain Musicのサイモン・スミス(Simon Smith)は、このEPを評して書いた。

"“Lost In Thought” is the most abstract track GoGo Penguin has released to date."(「Lost In Thought」は、ゴーゴー・ペンギンがこれまでに出した中で最も抽象的な曲だ)3

スミスはこの曲を、打楽器のロールと機械のうなるようなハミングを伴う、ムーディなシンセの曲と呼んだ。そしてEPの半分は従来のゴーゴー・ペンギンの大きなピアノと激しいベースで、もう半分では三人が少し人工的で、空気のような音作りの領域へ向かっていると聴いた。3

スミスは、EPの題のWavesをSoundsに替えて、二つの音の間と読んでもよいと書いている。3 ブラッカの解説を重ねた書き手の読みでは、この曲にはもう一組、スタジオの楽器の音と、スタジオの敷地で録った音という、二つの音が並んでいる。

出典・注

[1] Between Two Waves, XXIM Records公式サイト(日付表示 01/07/22)。レーベルの紹介文(新メンバー、Real World Studios、2021年の終わりの録音、ユーロラックとMoog)と、その中のイリングワースの言葉、「Track by track by Nick Blacka」の見出しの下の「Lost in Thought」の段落(バイノーラル録音、シンセの多さ、ニックがシンセだけを弾いた初めての録音。段落の中でブラッカは三人称で書かれている)。ほかの曲の主題についての文は使っていない。

[2] iTunes Lookup: Between Two Waves - EP, Apple(英国ストア)。2022-07-01、5曲、4曲目 Lost in Thought 192,716ミリ秒。

[3] Simon Smith, GoGo Penguin – Between Two Waves Review, Higher Plain Music、2022年8月3日。EPの評(評者の記述)。サイトは自らを一人で運営するインディーのメディアと紹介している。直接引用はここから(文の終わりまで)。

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