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2022年7月26日 追加

Bambro Koyo Ganda

Bonobo、Innov Gnawa / Migration ▶ Spotify

エッセイ ・ 約 2 分

移動の盤で、ニューヨークから加わった声

ボノボ(Bonobo)の2017年のアルバム『Migration』について、発売元Ninja Tuneの紹介文(宣伝文)は、題の「移動」を客演者の出自に重ねて説明している。ロサンゼルスのグループRhyeのマイケル・ミロシュ(Michael Milosh)はカナダ出身で、「Break Apart」の声をベルリンのホテルの一室で録った。オーストラリア出身の歌い手もいれば、フロリダ出身の歌い手もいる。その並びの最後に置かれるのが、ニューヨークを拠点にするモロッコのバンド、イノヴ・グナワ(Innov Gnawa)で、紹介文は彼らが「Bambro Koyo Ganda」のハウス風のシャッフルにざらつきと美しさを与えたと書く。1

発売の4日前、2017年1月9日にBandcamp Dailyに載った記事で、マイケランジェロ・マトス(Michaelangelo Matos)は、ボノボを英国ブライトンのプロデューサーと紹介し、この曲を盤の典型的な聴きどころに挙げた。ブルックリンを拠点にするモロッコのバンドを迎えたこの曲は、客演者の伝統的なグルーヴを鐘とヴァイオリンと交差させる、という。

"traditional North African groove with hypnotic bells and violins"(伝統的な北アフリカのグルーヴと、催眠的な鐘とヴァイオリン)2

単独盤の二つの長さ

アルバムは2017年1月13日に出た。1 同じ年の6月5日、Ninja Tuneはこの曲を3曲入りで単独に出している。1曲目が同じ題の曲、2曲目が「Analog Version」、3曲目が「Samurai」だ。3 Appleのデータでは、盤の7曲目と単独盤の1曲目はどちらも約5分2秒で、Analog Versionは約5分45秒と、43秒ほど長い。4

ブルックリンの夜

同じBandcamp Dailyの記事で、ボノボはDJとしての活動を語っている。2014年からブルックリンのクラブOutputでレジデンシーを続け、メインルームで開店から閉店まで6時間、125BPMでかける。クラブでかけることを前提に作る音楽も多く、そうした曲はそのサウンドシステムで通用するかどうかで生死が決まる、という。2 ただしこの話でボノボが名を挙げたのは別の曲で、「Bambro Koyo Ganda」をそうした曲に数えてはいない。

紹介文は、客演者の出自の遠さで盤の題を説明した。1 一方で記事の紹介に従えば、この曲に北アフリカのグルーヴを持ち込んだバンドは、ボノボが夜通しDJをしていたのと同じブルックリンを拠点にしていた。2 二つの資料を並べて読めば、移動を題にした盤で、この曲の客演者は、出自では遠くから、拠点ではボノボのDJの場と同じ街から来ている。

出典・注

[1] Migration, Ninja Tune(発売元の公式頁)。Released 13th January 2017、紹介文(レーベル側の宣伝文。題と客演者の出自、ミロシュの「Break Apart」、イノヴ・グナワと「Bambro Koyo Ganda」の説明)。

[2] Michaelangelo Matos, On "Migration," Bonobo Blurs the Line Between Organic and Electronic, Bandcamp Daily, 2017年1月9日。前書きの記者の地の文(聴きどころとしての曲、イノヴ・グナワの拠点。直接引用はここから、文の後半)と、ボノボへの取材(Outputのレジデンシー、6時間のセット、クラブ前提の曲作り、名を挙げた「Outlier」)。ボノボをブライトンのプロデューサーとする記述も前書きから。Q&Aの取材時期は明記がない(前書きには、Rhyeについての発言を「12月に」Bandcampに語ったとある)。

[3] Bambro Koyo Ganda, Ninja Tune(発売元の公式頁)。Released 5th June 2017、ZENDNLS458、3曲の曲目。

[4] iTunes Search: Bonobo Bambro Koyo Ganda, Apple。『Migration』(id 1169245868)7曲目 302,428ミリ秒、『Bambro Koyo Ganda - Single』(id 1238817285)1曲目 302,428ミリ秒、2曲目 Analog Version 345,200ミリ秒。

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