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2023年3月23日 追加

We've Come So Far

Hana Hope / HUES ▶ Spotify

エッセイ ・ 約 3 分

15年の二人の歌を、16歳が歌う

この曲のもとにあるのは、書いた側の15年だった。2023年3月6日に載ったRolling Stone Japanの対談で、ロンドン出身の二人組HONNEのアンディは、この曲は自分と妻が若い頃から今に至るまでに歩んできた道のりの歌だと話している。二人は18歳の頃からずっと一緒で、もう15年になる。普段は発売前の音源を妻に聴かせることはないが、この曲は聴いてもらい、とても気に入ってくれたという。1 歌ったHana Hopeは、デビュー前からテイ・トウワやROTH BART BARONと共演してきた歌い手で、同じ対談でこう応じた。1

「そんな歌詞の方向性を、16歳が歌っても自然な内容に少しだけ変えました。」1

過去のことを歌っていても、大人かどうかに関係なく、誰もがそれぞれの過去を経験しているはずだから、自分たちの世代にも届くものになった、とHanaは続ける。1

始まりと、古いトラック

発売元の発表では、単曲の配信開始は2023年3月1日。作詞・作曲の欄にはアンドリュー・クラッタバック(Andrew Clutterbuck)とジェイムズ・ハッチャー(James Hatcher)、プロデュースにHONNEの名があり、演奏者欄にはテナーとバリトンのサックス、トランペットとフリューゲルホルンの奏者も並ぶ。2 Appleのデータでは長さは約3分59秒で、同じ長さの曲が、3月15日に出た最初のアルバム『HUES』の3曲目にも入っている。34

アルバムの発売日に載ったeyescreamの取材で、HONNEへの依頼から制作が始まったのかと聞き手に確かめられたHanaは、以前から彼らのファンだったと答えている。これまで出してきた曲とは違う音なので、一緒に作れば新しい音楽が生まれると思った、という。4

ただ、トラックそのものは新しくなかった。Rolling Stone Japanの対談でジェイムズは、記憶をたどりながら、ちょうど『Love Me/Love Me Not』を作り始めた頃だったから、かなり前のことだと話す。編集部の注記では、この盤は2018年の2作目だ。その頃、曲を作るソフト(DAW)をLogicからAbleton Liveに替えたという。Abletonで作った最初の曲かと問われて、ジェイムズはそうだと答えた。1

数時間の歌入れ

アンディによれば、ステムデータ(パートごとの音源)を朝に送り、歌入れには1日かかると思っていたら、数時間後にはできたと連絡が来た。1 Hanaは、遠くで歌うか近くで歌うかでハーモニーが変わることなどを、この制作で学んだと話す。1 eyescreamでは、英国のバンドならではの音の編集の仕方で、日本のアーティストとは違う音像になったと言い、メロディも含めて最初はミニマルでも、ハーモニーが重なって豪華になるところが好きだと語った。4

同じ取材でHanaは、この曲を、自分が成長してきたと気づく歌だと受け止めていると話す。デビューしたのにライブがなかなかできず、大切な機会を失った感覚があった一方で、制限の中でどれだけ成長できるかを考え続けたコロナ禍の3年間と重なる部分がある、と。4 対談のアンディは、歌詞のもとは自分と妻の長い関係だが、人によってはそれが凝縮されて1週間で経験することかもしれない、と話していた。1

出典・注

[1] Takanori Kuroda, Hana Hope × HONNE対談 共鳴し合う両者の出会い、世界へ羽ばたくために大切なこと, Rolling Stone Japan、2023年3月6日。1ページ目(URL)のL35(編集部の前書き)でHana Hopeの紹介、ほかは2ページ目。翻訳者の表記あり(2ページ目L67)。アンディの話L36・L38、Hanaの答えL37(直接引用はその一文目)、トラックとAbletonの話L51–54(「2018年発表の2ndアルバム」はL52の括弧内の編集部の注記。Abletonで最初の曲かという言葉は聞き手の問いL53)、歌入れL58、Hanaの学びL60。取材日の記載なし。

[2] ユーマ株式会社, Hana Hopeニュー・シングルはイギリスの人気エレクトロ・ポップ・デュオ、HONNEがプロデュースするドリーミーなシンセポップ!, PR TIMES、2023年2月15日。レーベルの発表(宣伝文)。配信開始日L40、作詞・作曲とプロデュースL43、演奏者L47–59のみ使用。発売の事実は[1]の1ページ目L35でも確かめた。

[3] iTunes Search: hana hope we've come so far, Apple(日本)。『We've Come So Far - Single』1/1曲 238,832ミリ秒、『HUES』3/11曲 238,831ミリ秒、日付欄はいずれも2023-03-01。二つが同じ録音かどうかは確かめていない。

[4] Chinami Hachisuka(文), Interview:Hana Hopeファーストアルバム『HUES』にみる音楽との向き合い方, EYESCREAM、2023年3月15日。アルバムの発売日L28・L36。聞き手の問いL57–59、Hanaの答えL60–62、音像についてL64(L63は聞き手の言葉で使っていない)、曲の受け止め方L66(L65の聞き手の言葉は使っていない)。取材日の記載なし。

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