My Music Research10 年分のライブラリを、追加日順に
2025年4月10日 追加

Feel Good

Chet Faker / Hotel Surrender ▶ Spotify

エッセイ ・ 約 2 分

盤の頂点と、似ている音楽

チェット・フェイカー(Chet Faker)の「Feel Good」を、DIYのニック・ハリス(Nick Harris)は『Hotel Surrender』の頂点と評する。1 一曲が何に似ているかという評価と、盤の中でどこを際立たせるかという評価は、違う大きさで音楽を捉えている。二つの曲評を重ねると、その違いが見えてくる。

「頂点」は、前後の曲を含む言葉

ハリスは「Feel Good」にマーク・ロンソン(Mark Ronson)流のファンクを見いだす一方、アルバムのほかの部分は一貫して眠たげなペースを保つと書いている。1 頂点という評価は、この曲だけの強さを示すのでなく、盤全体との違いから生まれている。

比較の名前を、音の問いへ変える

Music Feedsのサイクロン・ウェナー(Cyclone Wehner)は、フィルター・ディスコの要素がサム・スパロー(Sam Sparro)を思わせると評する。2 フィルターは、周波数帯に応じて音の成分を通したり弱めたりする処理だ。たとえば高い周波数を弱めるローパスでは、音の明るさが減る。3

その呼び名を手掛かりにするなら、音色が変わっても踊るリズムが続くのか、といった問いを立てられる。ロンソンやスパローという比較名は、実際の担当者を探す名簿とは違う。ハリスが盤の中の差を指し、ウェナーが似た音楽を挙げる。その二つを使い分けると、音色を比べることと、曲順の中で目立つ理由を比べることを分けられる。

出典・注

[1] Nick Harris, Chet Faker — Hotel Surrender review, DIY。曲と盤への批評。掲載の2021年7月16日は発売日欄で、記事の公開日ではない。

[2] Cyclone Wehner, Chet Faker — Hotel Surrender, 2021年7月16日。比較名は評者の描写で、参加や影響の証明ではない。

[3] Ableton, Live Audio Effect Reference — Auto Filter。一般的な処理の説明。「Feel Good」での機材や操作を示す資料ではない。

← この曲のページへ